生地本来にフォーマル向けの華やかな素材がありますが オーガンジーを重ね、
そこに加賀刺繍をプラスして華やかなドレスをつくりました。
加賀刺繍(日本刺繍)は着物に刺繍を置きモチーフも和装に合うものですが その技法を生かしリボンなど刺した表現をしてもらいました。
服地の素材は巾広く フラットなものから縮や凹凸が無数にあり 生地だけでも面白い表現が出来ますが
華やかさが欲しいフォーマルなドレスにはどのような方法があるかと考え 一番には装飾を付ける事と思い刺繍技術者にお願いしました。
日本刺繍は糸だけの表現で何百の技術の表現方法がありますが総て表面はフラットな仕上がりになっています。
それは和装は狭い場所での立ち居振る舞いが可能な為 着物姿は座ったり立ったり体をひねったりのしぐさで 畳や襖を、又隣の人に影響がない様との事から 着物に立体的な装飾付けない事が条件です。
ですから 技法は大変綺麗で緻密に仕上がっています。
ところが洋装の装飾はフリルやリボン、ストーンなどボリュームいっぱいに付けて華やかさを出しています。
そのような感覚で洋装を見ていますので 緻密な日本刺繍は技法は高いがちょっぴり華やかさに欠ける為寂しくなってしまいます。
遊び感覚の立体表現が出来るリボンをひねりながら刺してもらいました。
技法の高い日本刺繍と手芸のリボン刺繍を合わせて表現をしてみました。
ベースには光沢の輝きのあるオーガンジーを置き 生地の遊び分を取り入れています。
本来の生地がカジュアルな素材でも 光沢面を出す事や 装飾部分を変化する事で
華やかなフォーマル、パーティーウエアーに表現する事が出来ます。
ドレスの様な大きなものは中々抵抗がある時は ブラウスなど小さなパーツにご利用頂けると面白く遊び心が生まれます。